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オバマ大統領のノーベル平和賞受賞決定

Excite エキサイト : 国際ニュース

<ノーベル平和賞>オバマ米大統領に授与 外交努力に功績で
 【欧州総局】ノルウェーのノーベル賞委員会は9日、国際的な外交努力に大きな功績があったとして、バラク・オバマ米大統領に09年のノーベル平和賞を授与すると発表した。

 同委員会は「国際政治の新たな潮流を生み、国連中心の多国間外交を強めた」と授与理由を述べた。

 さらに「核なき世界へのビジョンは軍縮交渉を鼓舞した」とし、「オバマ・イニシアチブによって米国は世界が直面する大きな課題に挑む建設的な役割を演じている」とした。(毎日JP)

 納得の受賞というところではないだろうか。
 今までにも書いてきたように、前大統領の能力との余りにも大きな落差を筆頭にして、あらゆる面においてサプライズの大きい大統領でもあるし、それゆえに国際政治において出来えたことも多かったと思う。そしてそれはまた、アメリカの普通の人たちの支持があってなし得たことだ。人びとの倦み疲れた心を慰撫し、ポジティヴな方向性を語り、その姿勢の崩れることがなかったことが重要な点であったと思う。
 国民健康保険で難航している難しさは社会背景や歴史背景も含めて存在することと想像するが、ある面では大統領になる前にすでにベルリンで大歓迎されたように、むしろ、もしかしたら本国以上に世界の方がオバマ大統領を切望し歓迎したという点もあるかもしれない。
 そして、日本で民主党が政権を握るその無意識の活性化となっていたと思うし、世界全体の動きのどこかにやはりオバマさんの影は漂っていると思う。それは人間として普通に健全なことだと思うのだけれど。。。

 何しろ、彼の知的能力の高さとバランス感覚は僕が知る限り今までの政治家にはなかったものだ。『合衆国再生』を読んで感じた感動と感心、そこに描かれた彼の政治の夢は当然の如くまだ全てかなったわけではないけれど、その哲学の発露だけでも十分に世界にインパクトがあったということだろう。鳩山さんの国連演説も大き~な意味で、オバマ氏の存在がありて、という感も拭えないのであります。ワタクシは。

 やはり何といっても、チェコ・プラハの演説が大きかったのは間違いない。ここで改めて先の演説を再掲させていただきます。





 いやぁ、私自身がもう一度この演説、改めてきちんと見直さなくては。

 そしてよろしければ、ワタクシが書きましたオバマ氏大統領になる前に書かれた『合衆国再生』の感想も読んでくれたら有難いです。彼の演説能力や行動力は勿論のこと、彼の文才も卓越したものなので、彼の書いた本は大部かもしれないけれど、難解ではないのでより広く、多くの人に読まれてもらいたいとものだと思います。
当ブログレビュー『合衆国再生』('08.2.20)

 もう一つ所有のブログより
合衆国再生-バラク・オバマ Bridge('08.2.19)

PS.
 一日経って新聞やネット世論(?)には結構「早すぎる、結果が出てない」とか「政治的な意図」ある選択だという意見も多いようだ。頷けないこともないのだが、私はオバマという人は国際世界にとっての触媒であり、未来への指針だと思っている。オバマが何をするかとか、結果を求められる足枷とか、オバマ個人に帰するのではなく、私たちが世界をどう認識するかが本当のところ重要なのではないだろうか。結局の処「オバマのメッセージ」をノーベル平和賞の選考者たちは評価したと考える。そのオバマのメッセージを普通の私たちがどう受け止めるかによって今回の受賞の評価が変わる。そして、同時にそれはいわゆる日々の「現実」の重さに呑まれているかどうかの私たち自身の指標ともなっている。
 現実の厳しさに打ちめされているか、あるいは現実を覆う力の波に乗らなければ生きていけないと思っている人々が多い社会集団にあっては、オバマの理想は皮肉な目で見ざるを得ないであろう。そのような社会集団は個々の人間の個別の問題というより、むしろその社会の構造に何か問題があると見るべきだといま自分は自分自身に対して思っている。
('09.10.10.AM8:16)

ニュース動画・'0910.10.AM9:56 up


PS.2
 あえて今回のオバマ受賞に政治的意図がある、と考えてみた。するとこの就任期間がまだ短い大統領に「ノーベル平和賞」を与えてしまうことで、「アフガニスタンのベトナム化」をさせてはならない、イランに戦争を仕掛けるような真似はするなよ、という手かせ足かせをかけてしまったともいえるかもしれない。つまり孫悟空の輪だ、うがった見方をすれば。
 ノーベル財団がそこまで計算してオバマ氏に授与を決めたかどうかわからないが、残念ながら(苦笑)理性的な頭を持つ現大統領は「ノーベル平和賞」という映えある自分の名誉と「ノーベル平和賞大統領」という世界の目線を引き受ける結果となった。

 今後アメリカにまた無茶な真似をさせないために、先に平和賞を与えてしまったのだとしたら、ノーベル財団、恐るべしである。(考えすぎか)。
('09.10.10 14:26)

by ripit-5 | 2009-10-09 20:50