ヤング@ハート

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 DVDを借りて観た『ヤング@ハート』。これは最高でした!大笑いし、ジ~ンとして。日頃の憂さも一瞬にして晴れますね。

 アメリカの高齢者によるコーラス・グループのドキュメントなんですけど、そのグループの音楽監督の選曲が彼らの年齢を考えれば普通こんな提案ありえないだろう、というもの。
 このグループの平均年齢から云えば若者、といってもいいような中年の音楽監督なのですが、彼がグループに歌わせる曲はト-キング・ヘッズ、ソニック・ユース、ザ・クラッシュ、コールドプレイなどなど。

 で、練習一つとっても「高齢者だから」とか「彼らの生きがいのため」とかの小理屈抜き。選曲は明らかに音楽監督の好みだし、歌わせる老人に対しても基本的には普通のスタンスです。遠慮とか配慮も格別なし。とてもドライなんですよね。

 メンバーもそのドライさを受け入れるし、自分の中のパワフルな部分をありのままに受け入れてる。彼らの本来の嗜好がクラシックやオペラ、というは十分想像できる。でもロックや現代のポップソングが受け入れられないかといえばそんなことはなくて、存分に自分の中にあるエキサイテングなものを楽しんでいる。そう、このエンジョイする感覚は相当こちらの文化とは違うなと。「スゲエ~!」と大笑いしながら、ふと思いますね。

 もちろん映画の中で要になるメンバーが亡くなったり、やはり悲しい現実は起きるのだけど、何かそれさえ彼らの持ち歌であるディランの「フォーエバー・ヤング」じゃないけれど、そうやって歌って皆を楽しませて最期まで、という明るさは凄いナァと思いました。

 こうなれば、あれだ。オリジン・ロンドンパンクやニューウェイヴに入れ込んでいた自分としては、そういう「若さに拠るラディカルな反抗」をいろんな角度から歌っていた連中も、たとえ90歳になってもまた改めて歌ってもらわないとね(笑)。それを80過ぎの僕が聴くわけだ、と。(笑)。日本の老人ホームもそう考えると30年後あたりが楽しみですね。暗いほうにばかり考えてもつまらない。日本の「ヤング@ハート」が出てもらいたいものです。

 もちろん皆が皆、じゃないだろうけど、向こうの人は老いも若きもありゃしない。老人が現代のロックを歌い、若いロッカーが1940年代辺りのヒルビリーやカントリーソングを歌ったりするわけだから。音楽の接点に共通項が多いのが羨ましい。
 それに向こうのポップソングは叙事的な歌詞がかなりあるのに、日本のポップにはそのような要素がほとんどないように思うのだけれど。この点は全く不思議ですね。

Young @ Heart- Road to nowhere
 道はどこへ続き、そしてどこへ行き着くかしら?分からないから面白い?

Young @Heart -forever young
 刑務所慰問のツアーバスにて重要メンバーの訃報をきいた直後の野外ライヴから。

Fix You- Young@Heart
 ひたすら感動的!
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by ripit-5 | 2010-01-15 20:25 | 映画