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激渦時代に

季刊誌「SIGHT」の最新号を買う。
これは内容が濃いぜ。「SIGHT」発刊第1号を見つけて読んだ時に感じた喜びと充実感に匹敵する。
タイトルは「有権者動く!この流れを止めるな!」。表紙は安倍首相がマーキングされている欠けたカップ。”コップの中の嵐”などといった含みは全然ないね。各論者のインタビューを読んだならば。民主党が自滅しなければ、劇的な変化に遭遇していくと思うな。これから。

加藤紘一、菅直人、藤原帰一、佐藤優、田中秀征、内田樹といった面々。それからプラス、これはロッキンオン社サイトの予告で知って「そうだよ、この人に語ってもらわなければ!」と思っていた高村薫。購入する前からもすでに期待満々だった。それ以上、いや、もっと深くて。感謝!

民主党が議決権を持たない参議院でも圧勝したことの意味はいかに大きいか。加藤紘一が「今回は骨と骨がぶつかり合うような対決の結果、過半数を割ったわけですから、事態は深刻です」といったとおり。その言葉の実感は各論者のインタビューを読めば分かります。

政治が実は一般大衆の感覚的評価以上に実際は現実の生活に影響を及ぼしていたということ。
そして、今後は政策の変更により、またそれが現実の生活を十分変えうるということ。

まぁ、とにもかくにも先の選挙後における今後の情勢に対する可能性に興味のある人はぜひ読んでみてもらいたい。
上記論者が今までの自分の論理を語りながらも(残念ながら、高村薫は作家としての現在の心情を語るインタビューだが。)、実は日本の国内的な政治的方向性に対する目的意識は同じ方向を向いていることがわかるはず。

そして、それらは今度は現実に向かうだろうし、今後の秋の国会以後、いろんな局面でありえないと思われた可能性が現実化する。オレにはそう思えてならない。

これらは私がこの10年来望んでいた方向性であるにもかかわらず、この土曜日から昨日の夜あたりまで何かにあたってしまったように調子がおっこちてしまった。
不思議なことだが。StudioVoiceを読んだ土曜日あたりからずっと考え込んでしまって。

それは本当に小泉政治の6年、あるいはもう少し長いスパンで見ると、金融ビックバン以後の日本政治/経済が生んだ負の遺産の凄まじさ、そしてその方向性を(完全に、とはいえないまでも)本当に脱却しうるかもしれない、という「政治」というもののもつ可能性。それに酔ってしまったのかもしれない。

もしかしたら、少し風通しが良くなるかもしれないという嬉しい願望と本当になりえる力を出してくれるだろうか?という気持ちがない交ぜになって。まぁ、ない頭で考え疲れたのでしょうね。

特に佐藤優のインタビューは慧眼。見た目は怖いが。本物のインテリとはこのような人。

恩師が言っていた「自民党をぶっ壊す」の本音は「経世会をぶっ潰す」であったという話。これはSIGHTを買った前の日の内田樹の新聞でのエッセイで同趣旨のものを読んだ。当時は子どもだったから知らなかったが、角福戦争(福田赳夫VS田中角栄)は何と15年!も続いたそうな。
へえ~なるほど!やはりね!と感心してたら、SIGHTにも登場しているじゃんか!(笑)安倍首相を「典型的な大人のコミュニケーションを取れない人」と評しているが、まぁ、さしずめ私も「裏安倍」ですわい。(苦笑)。ネゴシエーションが出来ない。いずれにしても、「だよねぇ」。今や日本で一番「空気が読めない人」だもんな。シンキロウ以来ではないか。

今後もSIGHTと、スタジオ・ボイスで読んだことはひきずると思うので、こちらの書き込みもしばらくその話題に付随して行くと思います。


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by ripit-5 | 2007-09-04 15:45 | 社会