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こころ

いよいよ戦中世代が現役から離れ、浮世も逃れ、本格的な戦後派の時代がやってきて、自分と同世代などが、焼け跡世代などと対談しても、その議論の最初から(典雅な方の物言いで言えば”文学的な言い方”ですがw)、「すでに大きな社会集団に負けている」人たちが主流になってきた気がする。

恐れていた事態がやってきたな、と思う。
そして、もうそれはどうしようもないのだろう。

戦中世代の両親たちだって、思想も何も無い。ただ、戦争恐怖の「実感」だけはある。
いまの世界のどこかにあるような国のように、あの時代の文学者や思想家は硬いイデオロギストに変質したことは分かってる。
対して、戦中派の戦後政治家は右も左も、観念よりも戦争恐怖の「実感」はあった。

この実感の無さはどこにも罪はない、タイムトラベラーになれないのだから。
ただ、あるのは苦悩と恐怖。。。心理学的には「死の恐怖」に還元されるのだろうが、そこに常に敏感になっていないと、光と強さしか見ないおおらかなものを見失ってしまう世界が来ると思わざるを得ない。

by ripit-5 | 2006-08-15 22:10 | 911以後の世界に思うこと