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爆笑問題のニッポンの教養・早稲田SP

 先日、再放送をした爆笑問題のニッポンの教養・京大のスペシャルに続いて、昨日は早稲田スペシャルの1時間半。題目は「平成の突破力」。
 イメージとしての早稲田らしく、大学のイメージ云々は最初のうちに留まり、田原総一郎(この人もOB)をゲストに迎えたことも含めて、現代の閉塞状況を突破する力を大人の側が挑発したり、激励したり、学生側からは鋭い質問が飛んで、現代社会に関するシンポの様相もあり。

 良い意味で太田光には野心があるなぁと思った。意外なほどあるんだな、という感じ。ただ、先に自分の感想を云ってしまうと爆笑問題としての漫才とか、芸を見ていないので、学生の発言で出た昭和の突破者がビートたけしで、平成の突破者が太田さんだと思うのですが、今後の太田さんはどのようになっていこうと思うのですか?という質問に対して、ビートたけしは数学が好きで、数学者になりたかった、芸人は第二の人生だったという意味合いのことをいい、そうだろうか?僕はそこに留まっている人じゃないと思う、たけしさんに憧れてこの道に入った以上はこの道で自分はどこかに到達したい、と言い切るような、そんなたけしを乗り越えようという気概?があるのには「う~ん、よし。何とか頑張ってくれ」と思います。ただ、今のところ僕が知る太田光という人は初期の「太田総理」だし、「ニッポンの教養」の太田光なので、その芸人としてすげえんだ、という局面はまだ良くわからない。
 しかし、彼のような理想主義、40代に入ってのあの理屈っぽい青さは眩しいし、勇気がある人だと素直に思う。

 たけしの登場は過激な方向で本当に勇気があった。そして、時代の建前にホンネで向き合うことで革新的だったのがたけしだとしたら、かつ、バブル時代とも微妙に(本当に微妙だが)かぶさるのがたけしの人との絡み方のセンスだとしたら、平成に誕生した爆笑問題、太田のセンスはほぼ完膚なきまで崩壊した建前にもう一度理屈や理想の意味を問い直すスタイルで、僕の直感だと今の若い人の内面に訴えるものが大きいのではないかと思う。昔たけしに僕らが心酔したように。その意味で時代変容とも絡んでいて、新鮮なんですよね。

 いずれにしても、おそらく大学というところは自由な学び舎であると同時に、人間同士の平等な平面が用意されている場だと思いましたね。もちろん、爆笑問題が出かけていくのは大学でも多くの人たちが憧れるいわゆる歴史ある一流大学なわけで、それが全国のどの大学でも通用するわけではないですが、使い方次第では心が開放される場として、触発される場として、たとえ悩みがあっても、その悩みから建設的なヒントを得る事が出来るかもしれない場所としてあると。というか、他にはそんな場所はほとんど無いですからね。基本は学問に違いないですが。

 まぁ、そのように見るのも単なる一つの理想主義かもしれませんが。また、そういう形で大学を利用するのも、そうすることが出来る若者のひとりの人間としての力もまた必要なんでしょうがね。。。

 現実の中に埋没、どころか、沈没してしまった自分のような中年にとってもともかく面白い番組でした。そして、結果的に爆笑問題の学生へのエールのような形になった昨日の早稲田スペシャルでしたね。

by ripit-5 | 2008-11-26 22:00 | マスメディア