SIGHT

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久しぶりに渋谷陽一の責任編集「SIGHT」誌を読む。
これは(基本的に)必読なり。
憲法改定を公約に掲げる安倍首相の発想の上にいまの自民党の憲法改正試案があるなら、そのあまりの杜撰ぶり、悪文ぶりが良く分かるし、その問題点も良く分かる。

それにしても、日本はいつも何年か遅れのアメリカ政治を真似ている感じだ。
小泉政権で軍事面や、感性面ではブッシュに似ていたけれども、経済面ではクリントン的、そして現在の安倍政権はいわずもがな、原理主義的だったブッシュ政権の全盛期的。

かくもアナクロな保守主義、幼児的・宗教的な発想の内閣が出来上がり、支持は落ちるけれども、微妙に何の波風も起きないのは何事なのだろう。

その意味でも、この「SIGHT」誌で改めて頭を整理するのにいい。
しかし、おそらく政治向きになってきているロック屋渋谷氏の政治向き面は何か紙面がしょぼくなったようで前号は見ていないのだが、今回のものは当たりだ。
全体を読んで、最後の小熊英二氏の論を読もう。目からウロコが落ちるはず。
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by ripit-5 | 2006-12-29 17:07 | 社会

こんな馬鹿げた話があるのか!

今日の夕刊の1面を見たら、イラクのフセイン元大統領が一両日にも死刑執行だと。
「こんなとんでもない話があるのか!」と即反応してしまった。

イラクの今の制度では死刑判決から30日以内に死刑執行するのだと。

あり得ない話だ。上級審も無い。いわば一審判決のみ→即執行のようなもの。
「疑わしきは被告人の利益に」の近代法概念のかけらもない。裏でそれを世界の近代先進国トップを自認するアメリカ政府が主導しているようなのだから、とんでもない話だ。なに?アメリカは関与していない?ならばアメリカは近代法概念をイラクに押し付けるべきだろう。戦勝国なのだから。いや、「侵略国」なのだから。

イラクはアラブ世界でも、実は最も世俗的な国だった。近代社会的概念でずっときていた。知的層もある。女性も教育を受けてきている。
アフガニスタンとは違い、女性が顔をベールで全面的に覆っていた国ではないのだ。もともと社会主義政策だったのだから。(もっともベールが文化の国では却って女性がベールを脱がされることに拒否反応する人もいるだろう。日本の戦前の着物姿の女性のように)。

フセインの罪はシーア派への弾圧だそうな。クルド人への弾圧罪が第一義ではないんだ?
確かにおそらくフセインは人を弾圧し、殺しもしてきただろう。しかし、前も書いたが、アメリカの政府も同罪なのだ。
ブッシュは戦争犯罪人だが、死刑にはならない。だが、キリスト世界では彼は間違いなく地獄行き決定だろう。

しかし、キリスト世界の発想は不思議だ。
最後の審判の時までみんな煉獄にいて、審判を待つのだという。死後の世界は物凄い渋滞なのだな。旧ソ連の配給を待つ人の列みたいなものかいな。

話がそれた。もしも、フセインの罪がシーア派に対してのもの(その実は、早いとここの世から消えてもらいたいというブッシュの青白い信念)だとしたら、スンニ派とシーア派の内戦に本格的にイラクは突入するんじゃないか?

アホやがな、ブッシュ政権は。ホンマに。
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by ripit-5 | 2006-12-29 17:06 | 911以後の世界に思うこと

老いたときに分かるだろう

ガンを得た後の親父の幼児化、母に対する甘えぶりは著しい。
愛情と諦めを含めて書くのだが、オトコの鈍感な部分を許されたいばれる生き方の末路はなかなか哀しいユーモアである。

前近代的な(こればかりはこの業界、いつまでも変わらない)午前のバイト先でも思うのだが、支配的なお喋りを続けるオトコに対して、あくまでも女性はしなやかで強い。

親父も自分が甘えている、わがままを言っている自覚は無いわけでないのだが、それを許してもらえる状況にすがっている。
長い間社会で緊張を強いられたせいもあるだろうが、母も長く働いていたのを見ていたので、なかなか説得力を持ちにくい。

この日本社会の頂点にいる家長も、東京都の家長も、5年間有頂天にさせてくれたポピュラー家長も、真実は老後の最終局面にあらわれる。
甘えを許してくれる女性がいる限りは幸せだろう。
江藤淳はどんなに立派なことを言っても、妻を失った哀しみと、妻なしに生きられない哀しみに耐えられなかったのだろう。

田原総一郎から仕事をとりあげてみるといい。
彼はおかしくなってしまうはずだ。
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by ripit-5 | 2006-12-20 17:09 | 日々

参ったな、ジョージ。

ジョージ・ハリスン追悼ライブ「コンサート・フォー・ジョージ」、ミュージック・エアでやってて、録画してたんだけど。
最後の方を見てて思わず涙が出そうになった。

何より、ジョージの息子が生き写しなんだもの。死んだジョージが多くの仲間たちによって彼の歌が唄われることによって、ジョージがその場に生き返り、まして息子がどーしたって、ジョージそのものをイメージさせるじゃないか!

彼のラストの態度、エリッククラプトンに対する感謝の態度。そして生前のジョージそっくりな物静かな感謝の言葉。
バングラデッシュコンサートのジョージのように。。。

何が彼をこんなに愛されるものにするのだろうか?何故僕は彼を思い出すとこんなにいとしいものにするのだろうか?

ジョンのカリスマ性とは違う、我々に近く、そしてでもレスペクトに値する何か。それはやはり彼の人格に由来する何かと、それを反映している音楽の持つ何かだとしか、今は言えない。

さて、録画したのを再生しなければ。
ジョージって、とにかくわざとらしさがないんだよね。そう、それが!!


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by ripit-5 | 2006-12-15 17:11 | 音楽(洋楽中心)

社会保障制度を政策の柱に持って来れないものだろうか?

たまたま帰ってきた時間に国保料を払いたくとも払えない人についての番組をやっていた。
国民年金の未納者が増えているのは知っていたし、それはけしてNHKの滞納のように、気楽なといったら語弊があるが、そういう気持ちではなく、実際に収めようにも優先順位が立たない、例えば医療という緊急に必要な国保料などを優先とする結果の未納だろうと思っていた。

しかし、国保料も未納者が増え続けているとは。そして確かに、自営業者や、治自体によって国保料は違う。場合によって、自営業者は運転資金と、反比例する国保料で首が絞められるケースもあるのでは?

今後、雇用は今までの方法では持たない。すると、厚年・健保の人が減り、国年・国保の人は増える。そして、国年40年満額納付の人も増える。その人たちの満額の月の年金額が6万7千円程度とは。おまけに、貯蓄と合わせての生活資金などという楽観的時代ではないので、それのみが生活資金という人は増えるだろう。すると、雇用がなければ、生活が出来ない。満額保険料を払って、生活保護になるという笑えない話が起きないとはいえまい。

もっと緊急なのは医療保険だ。将来の生活資金もさることながら、医療は今日・明日の問題なのだから。

厚労省の発想は「地方の自助努力」だ。
その結果は、1ヶ月のみの「短期医療保険証」だ。
このままだといずれ全てが行き詰まりかねない。

自助努力云々でことを先延ばしするには、状況が現実に悪化しているばかりだ。

今までの思想でいいのか?
社会保障制度を国策の中心に持ってくる必要があるのではないだろうか。

22:
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by ripit-5 | 2006-12-03 17:13 | 社会

司法の判断

中国残留孤児の人たちに対する国の責任を認めた判決には久しぶりに爽快な感じを持った。地裁判決は上級審に行くにつれ、行政よりになるので、今後の成り行きも注意すべきだろうが、神戸のような大都市での判決の意味は大きい気がする。

拉致被害者の帰国者との間のアフターフォローの違いを比較に持ってきたのも画期的であった。

確かに、中国残留孤児に関して私の少年時代から、ずいぶん「涙の再会」がとりあげられ、美談として流通したものであった。
しかし、実態は帰国後のフォローがなかったのだ。

その点では実は新聞メディアも含め、マスメディアの責任も皆無とはいえないのではないだろうか。
中国からの帰国者を大きく取り上げ(それも年を行くごとに扱いは小さくなったが)、涙の再会を美談として取り上げ続け、テレビにも大きくかの人たちの再会の姿を映し続けた。

その人びとのその後はどうなったのか。
追跡取材は過小であった。
もちろん、まったく追跡取材をしなかった、というわけではない。
帰国後の適応の問題を取り上げる取材もあることはあった。
しかし、概してマスメディアの取材は現実の問題のみをクローズアップし続ける。

昔、軍司さんという人がやっていた、日曜日のTBS系報道番組「報道特集」のような堅い追跡取材の番組など、昔はあった。しかしいま、マスメディアは追跡取材ということをするだろうか。

ビデオの時代になり、政治家の発言の変節なども過去の映像を見せれば一目瞭然のことも多いはずだ。
マスメディアに今欠けているのは「今」から振り返る「過去」だ。

それからもうひとつ。行政府やマスメディアの巨大化に対する司法府の市民の応援のありようだ。三権分立の中で、司法府のもつ権力チェック機能こそ、真剣に考えられるべきだろう。

司法が国民から軽んじられる時、危険な時代が始まる。
マスコミは勇気を持ち、真面目な方向にシフトして欲しい。

バブルの遊び人であった私に言う権利は無い。だが、自省を込めて、悔恨を含めて、どうか少しでも変わっていって欲しいと願うのだ。
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by ripit-5 | 2006-12-01 17:15 | マスメディア