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現状の国民年金は危ないゾ

とはっきり言い切っていいのではないかと思う。
詳しくは国民年金法の第4条の3と、第16条の2に目を通していただければ。
今まで5年ごとの財政再計算と自動物価スライドで年金給付額の調整をしてきたが、平成16年(3年前)改正(悪?)で非常に奇怪な財政均衡策となった。その名を「マクロ経済スライド」という。
これは何と、100年間!のマクロ経済指標を立てて、財政均衡が保てない時は給付額に反映させるというものだ。
おお、ここには社会主義の政策が生きているではないかw。誰が国家経済100年のマクロ計算を行えるのであろう?
厚生労働省には天才的な頭脳の持ち主がいるのだと見た。

とにかく、今までの物価にスライドさせて、給付額を変更するのとは違う。

同時にこの調整のために調整率(現在0.9%)を掛け合わせ、物価上昇率が上がればこの調整率を使う。例えば2%物価上昇しても、今まではその分を給付額に反映させたが、0.9%それに掛けるのだから、物価に対応しきれない。
逆に物価下落の際は、この調整率は使わずに、ストレートに目減り分を減額するのだ。

安倍前首相が選挙期間中にカラ元気で叫んでいた100年安心年金、とはつまり、この国年法4条の3の条文を叫んでいたわけだ。一般人には分からないけど。(実は私も知りませんでしたw)。

かつまた、実は今までのデフレ分の1.7%を年金給付額から本来は引かねばならないことになっているのだ。だが、政治的なアレコレがあって、これは作動していない。だが、いつかはこれが作動する。そのいつかは、もちろんのこと、遠い将来の話ではない。

本日、我が家に後期高齢者の運用が来年の4月から始まる知らせが役所から届いた。だが、この制度は確か公明党の押しで凍結しているはず。しかし、行政の慣性の法則なのか、すでに始まる前提で案内が届いている。案内と言うか?こんなの。だれがこんな条文のようなものを読めると言うのか?まして後期高齢者に。

行政は自分たちの政策的な思惑があり、そして政治家は有権者にいい顔をしたい思惑がある。

消費税の社会保障制度導入(ホントか?)でも何でもいいが、今の政府の、そして官僚を信じられるなら増税もやむを得ないと認めよう。だがこの国の、行政の何を信じよと言うのか。率直に、だ。

沢山の法令が、いつの間にやら作動し動いている。ブルブル。

今は徳川幕府に似ていないか。年貢は引き上げられる。そして誰かの懐はうるおい、人々の財布は少しずつ銭は減っている。

by ripit-5 | 2007-11-22 14:15 | 社会