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ノーフュチャー?(フォー・ユー?フォー・ミー?)

午後の仕事はとりまとめ期間にて来月上旬までとりあえず休み。この間に蓄積できるか?少なくとも今日は何もせんかった(苦笑)。

本日朝のバイトは有給をもらって「すこやか検診」へ。ここの内科・循環器科の先生はすこぶるエネルギッシュだ。
検診後のあと先生との問診。ここでたいがい雑談になる。朝から込み合っている中、いつも脱線話で盛り上がり、看護婦さんの表情から、悪いなぁとこちらが思うのだが、先生は社会的な話が大好き。

先生の話によると、3年後くらい先に政策的変更が無ければ健康診断は強制になるとのこと。そして、保険証はICチップ入りのものとなり、全国どの医療機関にかかっても、その当人の過去の受診歴や健康診断の履歴がデータとして取り出せるようになるらしい。そして、検診の基準値も今より厳格になるらしい。厳格にし、病気が発症する前の保健指導中心にし、その保健指導に従わない結果の発症ということになれば高額にての医療を受けざるをなくなるという。

つまり、医者としては忍びないが、患者さんの自己責任でやってもらうしかない状況になりますと、申し訳なさそう。

安倍さんには強い憤りがあるようだ。上記の政策も今の政権がほっぽらかしにしなければの規定路線ですけどね、と。首相の胃腸障害なんて、あれは小学生がかかるごく普通のものですよ、と。まぁ、そうなんだよね。
「僕も人のことをいえないんですけど」と頭を掻いて苦笑せざるを得ない。「ただ、小渕さんは過労死でしたね」、というと後ろに立っていた婦長さんが真剣なまなざしでうなづく。

朝からの混みよう、そしてまめな往診をやっているゆえ、ほぼ同世代のこの先生を私は尊敬するのだが、それだけに一般人の現在と未来を決定する行政府の長の職務放り出しは許せないのだろう。

まぁ、医者の共通認識なんだろうな。昔は「白い巨塔」じゃないけど、武見会長を中心にする医師会を筆頭に医者は権威的、否権力的だったといってもいい時代があった。ところが、このところの規制緩和路線で、いつのまにか医師会まで筆頭になって医療費値上げ反対等々の弱者救済路線だ。まあ、この先生も親の跡継ぎだけど、基本的に医者はインテリだから、どうしても今の全てなる市場化路線は強烈に違和感があるだろうと思う。

「政権交代したらどうでしょうね?」と聴くと、「う~む。どんぐりの背比べだと思いますがね」。確かに医療と社会保障は年齢構成から考えても打つ手は限られている。だからこそ、「バブルの時代」からきちんと構築すべき重要未来対策だったはずなのだ。今や後は野となれ山となれ、だったのだ。まさに。

国民は怒り、民意は示された。ご陽気キャラと癒し系(?)キャラが毎日テレビにご登場する自民党次期総裁選びだが、シリアスな話題はなるべく勘弁、娯楽性の高い話に持っていこうとする。だけど、多くの人にとって見れば、一瞬の娯楽は夜、明かりを消して自分のアタマとココロに帰ったときシリアスな表情にすぐ取って代わられる。きまっているじゃないか。

ジョニー・ロットンが目を剥いて「ノーフューチャー・フォーユー、ノー・フューチャー・フォー・ミー!」と締めくくった歌は、今の僕らが政策的な中心軸が変わらないとすれば2025年当りに目にするだろう地獄絵図を考えれば、深い吐息の中で、ぼそりと「ノー・フューチャー」とつぶやかざるを得ないだろう。。。

by ripit-5 | 2007-09-21 15:28 | 社会