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ポール・ウェラー「22ドリームス」-初聴き・感想の為の覚書

 
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 ポール・ウェラーの新作、「22ドリームス」。購入して早速聴きまくり。といっても2回と少し。
 なるほど、これは統一感が非常に高い。まとまった感想を仕上げるために、思いつくまま言葉を箇条書きしてみます。まだ聞き込んでいないので、当然最初の感想と変わってくる面が出てくるだろうと。ですので、まだまだ初期段階でのプリミティヴな印象です。

 ・今まで取り上げてこなかったブリテッシュ・アシッド・フォークについに挑戦。しかもオープニング曲だった。彼の武骨なボーカルはちょっと合わないかも。ただ、サウンドと音の鳴り、楽曲は良い。誰かに唄ってもらったほうがもっと良い仕上がりになった気もするが。。。

 ・ウェラーの今まで(全キャリア)の中で、一番温かくて、優しいアルバム。これが率直な第一印象。ザ・ジャムのテンパリの人がついにここまで来ました。

 ・最初に書いたように編集の妙。スムーズ。
 ・それゆえに時間もスムーズに流れていく。音楽に身を委ねて。
 ・ただ、それゆえに(同じ接続詞、失礼!)サウンドのスムーズな流れに対して、年齢を重ねて強くなったノドであると同時に、より個性が固まった武骨なボーカルが最初かみ合わない感じも時折。「スタジオ150」の時のように彼のボーカルタイプに合わない曲もあるかな?と最初思ったが。最終局面に向かうに従い、その感覚が薄れていく。特に⑯~⑳辺りの流れのイメージのせいか? ここら辺はまだ全体の聴き込みが必要。今のところ保留で。。。
 ・とにかく、この統一感は堂に入っていてかなりなもの。プロデューサーで何曲か共作しているサイモン・ダインの力量に負うところも多いか?

 ・楽曲、③は詩曲とも美しく慈愛ある。。。⑤、これも同様。⑪、これほど子どもに正直な思いを乗せた楽曲を聴いてファンとして感慨。。。⑯のピアノはポール自身とな?ミック・タルボットじゃないんだ?う~む。感心極まり。⑮、ファドかと思った。ナンチャッテw。ある意味、何でもアリという指摘は当たってマス(笑)。⑲の詩も子どもにあてたものだろうか?だが訳詩の読み手としては彼自身に対する僕らの気持ちを歌われているような気がしてこれにも深い感慨を感じました。⑳、これは技アリ。彼の歌はこういうタイプの曲や③のような曲になるとドンとはまる。

 ・日本盤解説者のコレクター趣味丸出しはご愛嬌?でもそろそろ別の人のライナーでもっと作品に即した解説を求めたい。そういえば、増井修氏はどこへ?

 ・とりあえず今のところ以上で。まとまりがなくて失礼。しかしこのアルバムはファンとして聴き返し甲斐のある作品だと思える。彼のチャレンジ、変わらないところ。その両面を感じながら。

 ・PS. 昨夜、寝る前にちゃちなラジカセCDで聴いたら却って音のキラキラ感と洗練に驚いた。スティーリー・ダン、あるいはドナルド・フェイゲン、どちらでもよいが。ふと思い浮かべた。ただ、ボーカルが野暮で無骨なだけで(失礼!)。う~む。プロデュース、アレンジの勝利、という感じがする。ポールにとっての「サージェント」&「アビー・ロード」というか。思いっきな風呂敷(笑)。

 しかし、一つのアルバムにイングリッシュサイケ・フォークからフリー・ジャズ、南欧=南米的な音まで、というのは普通ありえない多様性ですよね。だけど、なぜか統一感がある不思議な魅力。

by ripit-5 | 2008-07-19 21:11 | 音楽(洋楽中心)